第170回

隆太窯コンサート 


  2019年 9月27日(金)午後6時半開演   

     於:隆太窯( 母屋 )

   

  『バッハの夕べ』 ~オランダを拠点に活躍する二人の入魂のバッハ~

     山縣 さゆり (バロックヴァイオリン)

     天野 乃里子  (チェンバロ)

 


   プログラム

  ■ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ全6曲 

     BWV1014~1019  J.S.バッハ


 この曲集は、所属バロック時代のバイオリンソナタでは、ありません。つまり通常の、バイオリンがメロディーで、鍵盤楽器であるチェンバロが伴奏、という形態ではないということです。チェンバロが、基本的には二つの声部を持ち、バイオリンと共に3声の音楽が、あの手この手と種類を変え、時にはバイオリンをビオラ音域でチェンバロの伴奏パートとして使用、またバロックバイオリンの究極の音の美しさを、引き出すのびやかなメロディーの楽章、または3声のフーガ等、どれを取ってみても、珠玉の名曲集になっています。普通のバイオリンで、あまり弾かれることの少ないバッハの名曲集です。全曲というものも、欧州においても、希有な機会と話題を呼んでいます。是非、お聴きのがしなきよう!!  
天野乃里子



 山縣さゆりさんと天野乃里子さん



演奏家 プロフィール


山縣さゆり

桐朋学園音楽教室、高校、大学にてモダンヴァイオリンを学ぶ。ヴァイオリンを故鷲見三郎、石井志都子両氏に師事。
学生時代よりバロックヴァイオリンに興味を持ち、有田正広、有田千代子、鈴木雅明、鈴木秀美、若松夏美、寺神戸亮氏らと数多く共演。
1984年、オランダのデン・ハーグ王立音楽院でルーシー・ファン・ダール氏にバロックヴァイオリンを学ぶために渡欧、1987年にソロディプロマを取得し卒業。
1985年、故フランス・ブリュッヘン指揮の「18世紀オーケストラ」のメンバーとなる。同時に、シギスバルト・クイケン指揮の「ラ・プテイット・バンド」や、オランダバッハ協会にも加わり、2005年からはバッハ協会のコンサートマスターを務める。
ヨーロッパの多くの国々、そしてオーストラリア、アメリカ、中国など、世界の各地で数多くのコンサートツアーを行う。
その他、様々なアンサンブルと多数のレコーディングを行い、グスタフ・レオンハルト、ボブ・ファン・アスペレン、アンナ―・ビルスマ氏らとも共演する。
また主メンバーとして、アンサンブル「ムジカアンフィヨン」、「ラルモニアソノーラ」等と、定期的に演奏。
2014年より、アムステルダム音楽院にてバロックヴァイオリンの教師を務めている。

 


天野乃里子

桐朋学園音楽科卒、慶応大学文学部美学美術史学科卒。その後オランダに留学、ハーグ王立音楽院を経て、アムステルダムスウェーリンク音楽院を、演奏家ディプロマを得て卒業。
数々のアンサンブルとの共演と共に、近年アムステルダムコンセルトヘボウ、そして東京文化会館でのソロリサイタルでも好評を博す。ソロCD“バロックの真珠たち”をはじめ、Duo CDなど、ガスパリーニのオラトリオ世界初演CD録音、ラジオ生放送など多彩な活動をしている。
2016年春、幻の名曲ゴールドベルグ作曲ニ短調チェンバロ協奏曲を東京文化会館にて日本初演し、好評を博す。
2017年、太田彌生作曲によるチェンバロと竜笛の為の曲“平けく 安けく”(天より遣わされた鳳凰と龍が、地を浄め、平安を願い舞う)を東京にて世界初演。好評を博すとともに、世界平和のために音楽を通してできることを常に展開中。
2018年、文化活動として、赤十字の創設者アンリー・デュナン氏にちなんだベネフィットコンサートをアムステルダムにて企画主催など多彩な活動を行っている。
本年オランダバロック室内オーケストラ(仮称)を設立し、音楽監督として、今秋以降、魅力的なバロックシリーズを、オランダを拠点とし展開予定。